のれんの色合わせを大公開|思っていた色と違うを防ぐために
2024年02月24日
インターネットでオーダー暖簾を注文する際『自分がイメージしている色がきちんと再現されるか』という不安は付きものです。
そこでお客様に安心してご注文いただけるよう、オーダーのれんドットコムでは、無料で色指定を承っています。その時の指示方法は以下の3通りです。
@DICやPANTONE、日塗工の番号で指定する
A見本になるもの(※)を弊社に郵送する
B生地見本帳から希望の色を選ぶ
※チラシやパンフレット、名刺、折り紙など実物であれば何でもOK。A見本になるもの(※)を弊社に郵送する
B生地見本帳から希望の色を選ぶ
もちろん指定なしでも印刷は可能ですが、特にモニターとの差が大きい色(グレー、茶色や青など)に関しては、できるだけ指定されることをお勧めしています(1〜2割程度のお客様が利用)。
今回はこの色合わせの工程を身近に感じていただけるよう、製造担当がどのように色を近づけているのか、いわゆる『色合わせ』の工程をご紹介します。
色合わせの必要性
そもそも色を指定いただくのは、お客様がイメージされている色と当社がお客様のご希望色だと認識している色との差を限りなく近づけるためです。
というのも、パソコンやスマートフォンの設定により、色は違って見えますから、同じデータを見ていても、当てにならないからです。
さらに印刷機にかける工程でも、色が変わる可能性があります。
4色のインク【C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)】を混ぜて印刷しているため、少し色が沈む傾向にあるからです。
@見ているモニターによって色の見え方が違う
A布に印刷する際に色が少し沈む
A布に印刷する際に色が少し沈む
これらの組み合わせによって「思っていた色と違う」が起きてしまうわけですね。
だからこそ先に紹介したような方法で、お客様と認識を合わせる必要があるのです。
のれんの色合わせ手順
色合わせの必要性が伝わったところで、実際の手順を一緒に見ていきましょう。
当店の生地見本帳の番号で指定いただく場合は、CMYKの配合比が決まっているため数値を合わせて印刷するだけ。なのでここではそれ以外の色見本、もしくはDIC・PANTONEに合わせる時の方法を解説します。
STEP1:見本をCMYKに変換する
先ずは見本を見ながら、CMYKがどの程度入っているかのあたりを付けていきます。
そこで使うのがカラーチャートです。
写真の通り、CMYKの数値が異なる四角を並べて作ったものです。
この中から近い色を探し、ドンピシャの色があれば、その数値で印刷機にかけます。『近いけれどちょっと違う』ということなら、次のSTEP2に進みます。
STEP2:色を寄せていく
ある程度あたりが付いているので、後はぴったりに寄せていく作業です。
具体的には、CMYKの数値を2〜3%変えて、複数の色を試し刷りします。
写真だと伝わりづらいのが残念ですが、Cを2%ずつ減らして調整しています。
STEP1で見ているカラーチャートは10%刻みなので、更に細かい数値のカラーチャートを作っていくイメージですね。
CMYKのどの数値をどれだけ下げれば近づいていくかは、正直『経験』と『勘』です。この工程に数年携わっていても、全く見当がつかないこともあります。
STEP3:合わなければ、STEP2を繰り返す
新しく印刷したカラーチャートから近い色が見つかれば、イラストレーター上で色変換して完了です。
もし一度で合わなければ、再び一番近い色を基準にSTEP2の作業に戻ります。
こうして出来るだけ見本に近い色で製品しています。
色指定する際の注意点
下の四角をご覧ください。
小さい四角と大きい四角、どちらも同じ色です。しかし大きい四角の方が少し明るく見えませんか?
大きい方が明るいのは、同じ色でも面積が大きくなると明るく見える『面積効果』という錯覚のせいです。
家を建てる(リフォームする)際、壁紙を選びますよね。壁紙のサンプルは小さいため、実際に完成すると「思っていた色と違う!」といった体験談はよく聞く話です。
つまりお送りいただく色見本が小さいと、実際の商品に印刷した時に思ったよりも明るく仕上がります。
なので、せっかく色見本をご郵送いただくなら、出来るだけ大きいサイズのものをお送りいただくのもポイントです。
まとめ|暖簾の色合わせ
本記事では暖簾の製作を検討中のあなたに、当社が実践している色合わせの方法をご紹介しました。
どうしてもモニターを通すと色が変わってしまうため、こだわりがある場合は、ご指定いただければと思います。
指定方法はDICやPANTONEといった全国共通の色番号、生地見本帳からの選択など、柔軟に対応しています。製造担当が丁寧に色合わせを行い、お客様のイメージに近づけますので、ご安心くださいませ。
今回の内容はもちろん、のれんや日よけ幕について不明点があれば、お気軽にご相談ください。
お客様の要望をベースに作り上げていく、オリジナルののぼりや旗、幕、のれん、看板を、6つのインターネットショップを通じて受注、全国に製造販売。
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