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のれんに使われる和柄

のれんに使われる和柄|代表的な8つの柄の魅力を解説します

2023年09月11日

和柄は線や図形を組み合わせた模様をパターン化したもので、平安時代中頃から様々な場面で使われてきました。

現在も着物や茶碗、のれんなど、身近なものに使われているので、一日に一度は目にしますよね。

しかし一括りに和柄と言っても、実は70種類以上の柄があるのはご存知でしょうか?

のれんに取り入れたくても、選ぶのが難しくなるのは当然ですよね。好みで選んでも良いのですが、それぞれの文様に意味があるので、そこから選ぶのもオススメです。

本記事では和柄を取り入れた暖簾の事例を紹介するとともに、その由来についても紹介します。知れば知るほど、和柄選びが楽しくなりますよ♪


【のれんにオススメ】和柄の種類


さすがに70種類すべてを紹介することはできないので、今回は特にお勧めの和柄を8つご紹介します。


市松模様


市松模様

柄が途切れずに続くことから、子孫繁栄や事業拡大など、縁起の良い模様として多くの人に好まれています。現代では『チェック柄』とも呼ばれていますね。

市松模様は、歌舞伎役者の初代・佐野川 市松(さのがわ いちまつ)という方が由来と言われています。
白と紺の模様を色違いに並べた袴を着たところ、当時の女性の間で大人気になり、その名前から『市松模様』と呼ばれるようになったのだとか。


市松模様ののれん
せっかくですから、市松模様の和柄を取り入れた事例をご紹介します。

鮨割烹 轍-わだち- 井村様


山本様
市松模様が入った居酒屋さんののれん

以下の記事で、より詳しく解説していますので、市松模様に興味がある方は併せてご覧ください。


亀甲


亀甲

亀甲(きっこう)とは、亀の甲羅が元になった文様。漢字を読めばそのままの意味なので、とても分かりやすいですね。

亀の甲羅のように固く身を守ることで、長寿や健康を意味する縁起の良い模様と言われています。紙幣に使われていたことから、金運UPも期待できます。お店を始める方へのプレゼントとしても最適です。


亀甲模様ののれん
亀甲の和柄を使った製作事例がコチラ。

京都府立医科大学 小山様


先ほどの写真と少し見た目が異なりますが、こちらも亀甲模様の一種で『組亀甲』と呼ばれています。

亀甲に興味がある方は、以下の記事も併せてご覧ください。


網目文


網目文
網目文(あみめもん)は、曲線を交差させて繋いだ形が特徴です。シンプルな曲線の美しさから、江戸時代に流行しました。

漁に使う網目の形から『網目文様』と呼ばれるようになったそうです。

網から転じ、幸せをすくう・福を絡め取るという意味が生まれた縁起の良い模様です


網目文様ののれん
網目文を取り入れた製作事例がこちらです。

東京都足立区 田中様



青海波


青海波

青海波(せいがいは)は、穏やかな波がどこまでも続いている様子から『未来永劫平穏に』という意味が込められています

素敵な意味を持つこの文様は、結婚式のようなおめでたい場所にもピッタリ。海産物や水を取り扱うお店でも良く見かけます。


青海波ののれん
青海波の和柄を使った製作事例を2つ紹介します。

株式会社ビエンカサ 上田様


鈴吉屋 益田様


青海波については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。興味がある方はご覧ください。


麻の葉


麻の葉

麻の葉をモチーフとして、正六角形と結びつけた幾何学模様。

三角形には魔除けの意味合いがあるため、三角形の集合体である麻の葉文様は、強力な魔除け効果があるとされてきました。邪気払いに使用されていたそうですよ。

麻の丈夫さや成長の早さから、赤ちゃんの産着や子どもの着物にもよく使われる模様です。


麻の葉ののれん
麻の葉を柄に取り入れた製作事例を2つ紹介します。

呑み処ゆき 羽原様
麻の葉模様が入った青色ののれん

ゆば工房五大様


麻の葉のバリエーションやillustratorでの書き方については、以下の記事をご参照ください。


七宝つなぎ


七宝

七宝(しっぽう)つなぎは、同じ大きさの円または楕円を四分の一ずつ重ねた文様。円(輪)から、人の縁・関係性の円満を意味する縁起の良い和柄だと言われています

ちなみに七宝とは、仏教の教典<仏説無量寿経>に出てくる七つの宝のことで、具体的には下記の通りです。
・金
・銀
・瑠璃(るり)…ラピスラズリ
・玻璃(はり)…水晶
・硨磲(しゃこ)…白い珊瑚やシャコ貝
・珊瑚(さんご)…血赤サンゴ、赤い玉
・瑪瑙( めのう)…縞状の鉱物

人とのご縁や繋がりは、七宝と同等の価値があるという意味も含んでいます。


七宝つなぎののれん
七宝を柄に取り入れた日除けのれんがこちらです。

木匠工務店 関様
七宝柄の日除けのれん

ご紹介したのは由来の一部です。使う際の決まりやバリエーションについて知りたい方は、下記の記事もご覧ください。


雷紋


雷紋

雷紋(らいもん)は稲妻をイメージした模様で、ラーメン鉢やのれんに使われます。

この文様は古来より、中国で使われていました。中国の影響を色濃く受けた九谷焼屋さんが、最初にラーメン鉢を作ったことから、ラーメン屋に広く普及されたようです。かなり身近な和柄の一つですね。


雷紋ののれん
雷紋を取り入れた事例がコチラです。

尾道らーめん 味龍様


中華そば 味自慢様


雷紋の事例やバリエーションについて、以下の記事でより深く解説しています。


立涌文様


立涌文様

水蒸気や雲が立ち昇る様子を表現した伝統的な和柄。

立涌(たてわく)は刺し子に使うのがお勧めです。というのも、柄の特徴から、左右に少しずれてもあまり気にならないからです。初心者でもすぐに取り入れられるのが良い点ですね。

破れ立涌や菊立涌、藤立涌、桜立涌、雲立涌などのバリエーションがあり、デザインの自由度も高いです。


立涌ののれん
立涌の和柄を使った製作事例を紹介します。

広橋様


以下の記事では、立涌の歴史やバリエーションをさらに詳しく解説しています。興味がある方は、併せてご覧ください。


まとめ|のれんの和柄


日常生活でなんとなく見ている時には『和柄』の意味まで考えることは少ないですよね。ただそれぞれに縁起の良い意味があることを知ると、とても興味深くなってきます。

暖簾日除け幕を作りたい」「誰かにプレゼントしたい」と思った時、デザインに悩んだら、ぜひ選択肢の一つにしてみてくださいね。

縁起の良い要素をプラスできるので、ぜひともお勧めです!

オーダーのれんドットコムの辻でした。

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株式会社ハクロマーク製作所に勤務して18年。オーダーのれんドットコムの窓口業務の前は7年間、のぼりやのれん、旗などの製造に携わっていました。その経験や知識を活かし、現場出身ならではのわかりやすい説明と迅速な対応で、お客様が安心してご注文できるようナビゲートいたします。
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