楽屋のれん

楽屋のれんのサイズと生地、価格について

楽屋のれんを製作する上で押さえておきたいのが、以下の4つのポイントです。

1）デザイン
2）サイズ
3）生地
4）価格

順番にご説明します。

1）デザイン
楽屋のれんと言えば、右上に贈り先の役者さんの名前が入る「〇〇さん江」、左下に「贔屓(ひいき)より」あるいは「ファン一同より」「○○与利」が定番のデザインですよね。

なぜ「へ」ではなく「江」なの？って思ったことはありませんか。
一節によると、「へ」は「屁」につながり相手様に失礼と考えられためだそう。
今ではそんなことを気にする人はいないと思いますが、それでも楽屋のれんでは相変わらず「江」が使われるのが多いのは、 伝統を重んじる日本人の気質なのでしょう。

「贔屓(ひいき)」とはファンのこと。
この一言が入ることで一気に楽屋のれんが、渋く、らしくなります。

楽屋のれんは今では舞台演者だけではなく、アイドルや歌手までプレゼントの対象が拡がっています。

こうした王道のデザインを、飽きのこないシックな色で染め抜いたシンプルなものが、「ザ楽屋のれん」というものでしたが、 最近は、演者を象徴、連想するような家紋やマーク、イラスト、写真などを入れて染め抜いた、複雑で凝ったデザインでお作りすることが増えてきました。 昔は本染めというアナログな方法でしか製作できなかったのが、最近は昇華転写捺染という、言わばデジタル染色技術によってデザインの制約なく、楽屋のれんの製作が可能になったのが最大の要因です。



2）サイズ
楽屋のれんの適切なサイズは、扉の間口や高さによって変わってきますので、一口に「楽屋のれんはこのサイズ！」と言うことはできません。
ただ、楽屋の入口というのは演者さんの衣装の兼ね合いもあって広めに作られており、900～1,100mmの間口サイズがほとんどのようです。
明治座など有名な劇場の楽屋の間口サイズはこちらをご覧ください。
↓　↓　↓
https://www.order-noren.com/blog/home/archives/000276.html

ですので、楽屋のれんの横幅は1,000～1,100㎜が多く、割れ数は2～3巾です。

割れ数とは、のれんの切れ込みによってできる布数のこと。
ご存じの通り、のれんは複数枚の布を上4分の1くらいのところで縫い合わせます。
割れ数が2巾というのは、2枚の布を縫い合わせたものです。

のれんの横の長さや割れ数を決める考え方として、

一枚の布の幅が約340㎜（34㎝）で、それが３枚（布）、５枚（布）あるいは７枚（布）と、奇数倍でつなげる

というのがあります。
偶数ではなく奇数倍なのは、「余りが出る」から商売人にとって縁起がいいから、と言われています。

もちろん一枚の布巾も340㎜に限りませんし、割れ数が偶数のこともありますが、京のれんで伝統的に多いのは、そういったのれんであり考え方です。

一巾約340㎜で、３枚（布）の場合、1,020㎜になりますから、ちょうど楽屋のれんで多いサイズになりますね。
楽屋のれんも伝統的なのれんの形を踏襲しているのかもしれません。

高さ（丈）は、1,100～1,600㎜が多いです。
のれんの標準丈は、昔風に言えば鯨尺3尺（約113㎝）が定尺で、
その長短によってのれんの呼び名があります。

・半のれん（標準布丈の半分、1尺5分【56.7㎝】の長さ）
・長のれん（4尺2寸【1m60㎝】の長めののれん）

これらは、楽屋のれんの高さ（丈）を決める一つの判断基準になります。



もちろん当店では完全オーダーメイドでお作りしますので、 楽屋のれんをかけたい間口のサイズをmm単位でおっしゃって頂きましたら、対応いたします。

3）生地
楽屋のれんとしてお勧めの生地は、染屋さんによってさまざまで、
天竺やシャークスキンなどもございますが、当店のお勧めは以下の通りです。

・バンテン・・・柔らかな手触りと落ちついた風合いで当店一押しの生地
・エステル葛城（かつらぎ）・・・柔らかさが特徴の綾織りの生地で、斜めに走った斜文線が特徴
・鬼ちりめん・・・シボが特徴の絹織物風の生地で楽屋のれんに相応しい

もちろん当店の生地ラインナップならいずれをお選び頂いてもOKです。
「楽屋のれんは絶対にこの生地が良い！」というものはございません。

生地の説明文だけではなかなか風合いまでは分かりませんよね？
そこでオーダーのれんドットコムでは手に取ってお確かめいただけるよう、
これらの生地を一冊に綴じた見本帳を無料でご用意しております。
生地見本帳請求はこちらから
↓　↓　↓
https://www.hakuromarkss.jp/sample_form/order-noren/

また、演劇や芝居が行われる会場は大きな集客施設ですから、
楽屋のれんは防炎加工を施さないといけないのが一般的です。
もちろん当サイトでも防炎加工は可能です。証明用の防炎シール付きで出荷いたしますのでご安心ください。
ただし防炎加工は余分に1週間かかりますのでご注意ください。
防炎加工の詳細はこちらをご覧下さい。
↓　↓　↓
のれんの防炎加工について

4）価格
当サイトの楽屋のれんは価格明瞭で、基本、サイズと生地でお値段が決まります（他の価格変動要因は、特急対応及び防炎加工などのオプションです）。色数などデザインは一切関係ありません。 これは、楽屋のれんの製作方法が、上述した通り、デジタル染色と呼ばれる「昇華転写捺染」だからです。 昇華転写捺染の詳細はこちらをご覧ください。
↓　↓　↓
なぜ本染めではなく昇華転写捺染なのか

1色でも2色でも、グラデーション入り、フルカラーの複雑なデザインでも価格は同じですので、 デザインの制約を取り払い、自由な発想で楽屋のれんをご検討ください。

ご注文・お見積りフォームで希望のサイズを入力し、生地を選択すると自動で金額が出ます。ぜひご利用ください。

いかがでしたでしょうか？製作イメージは湧いてきましたでしょうか？
ぜひ、デザインや品質にこだわった世界に1つだけの楽屋のれんをお作りいただき、ひいきの役者様にプレゼントしてください。

願わくば、そのお手伝いが出来れば幸いです。